島 影
鉄道が好きだけど、
あるとき、船から見える陸地の景色ってどんなんかな〜〜っと興味をもったことがあるン。
なぜかっていうと、
青森で発見された山内丸山古墳の遺物に北海道の痕跡があるとか、
遠く離れた古代の遺跡から、海を隔てた場所の痕跡が発見されたとか、
要するに、
古代のひとも舟で、あっちこっち自由に移動してた・・・らしい・・・
ということが判ると、
そんじゃ、当時のひとの気持ちになって、舟からみえる陸地の風景って、どんなんかな〜〜・・・・ っと、単純にね、古代のひとの舟にのってみたいような気持ちになって。
注目したポイントはいくつかあるんだけど、
第一に注目したのは、青森や北海道から、津軽海峡を挟んだ対岸の陸地は見えるのか・・・? だったのね。
そんで、北海道の函館に近い茂辺地という場所に行ってみた。
列車を降りると、快晴で、空も海も綺麗で、
もうね、青森側の陸地ははっきりみえた。
勇気のある奴なら、舟で、アッチ行ってみるな・・・っちゅうような感じ。
儲かるとかなんだとかいう、ビジネスとか商売とはまったく関係ない次元で、
・・・お、あっち、どんなんなってんのかな・・・?
・・・行ってみっか!!
というような気持ちになるような・・・。
第二の注目ポイントは、奄美諸島と琉球諸島。
古代の人が舟に乗っていて、陸地がみえたかどうか・・・・
で、実験精神に満ちあふれたおらは(←やる気まんまん)、鹿児島から島伝いに那覇に行くフェリーに乗ってみた。すんごく楽しかった。
結論は、どんどこ島影がみえる。
古代人は、たぶん視力もよかったろうし、舟の中にちょっと高い場所があって、そこに登れば、次々と島影はみえるもんなんだ・・・と納得した。
第三の注目ポイントは、五島列島。
んで、今度は、長崎県の佐世保から、五島列島の宇久島→小値賀島→中通島→福江島を結ぶフェリーにのってみた。フェリー乗り場まで行くときのタクシーの運転手さんに「なんで五島なんて行くの?」って訊かれて、「きれいなとこなんじゃないかな〜と思って・・」云ったら、「女房が五島出身なんで、ときどき行くけど、なんにも見るものないですよぉ・・」とか云われたけど、ま、行ってみた。
五島は、江戸時代に隠れキリシタンが居住していた・・・っちゅうような知識しかなかったけど、でも行ってみれば、ほんとうに良いところでした。映画「男はつらいよ」の主人公「寅さん」が似合う風景が満載で・・・
陸地が見えるか見えないかで云えば、
大きな平戸島の先端が航路からかすかにみえたので、
快晴の時とか、目の良いひとなら、ばっちり見えただろう・・・と思った。
ほかにも、チャレンジしようとフェリー乗り場まで行ったけど、時間や天候の都合で行けなかった島もある。例えば、北海道の利尻/礼文。稚内のフェリー乗り場まで行ったけど、都合により断念。
島根県の隠岐の島。ここは時間的な都合がとっても厳しいのはわかってたので、でも、フェリーが発着する美保関までは行ってみた。舟の出発地点はどういう場所なんだろうという、それだけでも見たかった。美保関は、ほんとうに、いいところだった。深く印象に残ったので、後日、らく〜んさんと一緒に再訪しました。
瀬戸内海の島は、これはもう、迷うことなく、舟から隣の島が見える。
しかも、いいところがいっぱい。
有名な厳島(いつくしま;厳島神社)、瀬戸田(平山郁夫美術館)、大三島(国宝の宝庫の大山祇神社)とか。どの島も情緒があり、高度な文化施設があり、みかんやレモンや、それを使ったアイスクリームもおいしいし、海は綺麗だし、鯛やタコを使った料理が抜群にうまいし、天国。
小豆島は土庄(とのしょう)という港しか行ったことないけど、それはもう、瞑想をするひとがあっと驚くような神聖な空気をもったところで、いままで行った土地のなかでも、最高位レベルでした。これは、らく〜んさんも同じ見解です。あれはびっくりしました。澄み切った透明な空気感・・・あのような特殊な土地は、なかなかありません。 ばいばい。
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