ちゃーはん
 
 
 
 こどものころからチャーハンを自分で作って食べてました。
 
 おにぎりもオムライスも好きなんだけど、
 おにぎりもオムライスも自分で作るとあんまりおいしくないので、自分で作るときはチャーハン・・・なのです。
 
 外食したときに、チャーハンって、けっこう食べるんですけど、
 おいしいな・・・・と感心するようなチャーハンって少なくって、
 でも好きだから注文するんだけど、
 ・・・・これは美味い!! っていうのは、案外少ない・・・な。
 
 でもチャーハンって不思議な食べ物で、
 使う油の種類だけも味がぜんぜん違うし、
 醤油なのか、塩なのか、味付けの調味料でも印象が違うし、
 具材が肉なのか、魚介なのか、ハムなのか、ソーセージなのかでも違う。
 タマネギは使うのか、使わないのかでも、ぜんぜん味が変わるし、
 冷蔵庫にある具材でやりくりしてると、毎回ちがったチャーハンになるから、具材が少ないときは思い切ってケチャップ投入とか、自分なりに楽しんで料理できるからね、楽しい。
 
 
 結局、自分で作ったチャーハンが一番好きなんだけど(←失敗しても満足)、
 ふつうの中華料理店で出されるチャーハンは、
 高級店よりも、どっちかと云えば小さな、こじんまりとした中華店で食べるチャーハンが好きで、ときには遠くまで歩いたり電車に乗ったりして、チャーハン+ラーメンとか、どっぷりと、普通のチャーハンを食べるのがすきだす。で、紅ショーガがすきなので、チャーハンを注文したときに、どばっと紅ショーガが添えられているとすごく嬉しくなる・・・ちゅうような傾向がありますな。
 
 チャーハンの素・・・みたいなのもいっぱい売ってるけど、最近はあんまり使わなくなった・・・。買い忘れるのね、あれ。
 
 おいしくなるけど、たいてい買い忘れてるときに無性にチャーハンが食いたくなるから、わざわざ買いに行くのも面倒だし、えいやっと作って、がががっがががっと食べます。
 
 
 あ、いや、いま、「がががっがががっと食べます」と書いたけど、
 実際には、ほんとは、ゆっくり食べるんです。
 ゆっくり食べることで、ゆっくり血糖値をあげて、
 からだに無理な負担をかけないようにするためで・・・・
 
 だから、おらは、JR駅の立ち食いそばでも10分以上の時間をかけて食べることを目標にしていて、たまに早すぎて、8分とか9分で食べ終わると、・・・
くそ、早すぎる・・・っと深く反省する・・・。
 
 豪の者は、1分とか2分で、ずずずずず〜っと、立ち食いそばを食い終わることは承知してるし、そんなん、おらだって出来るだよ。子供のころは、牛乳の早飲みでも、カレーの早食いでも、常にトップクラスだったけど、でもさ、それって血糖値を一気に押し上げるので、あんまりよくないな・・・と気づいてからは、イタリア人のように、ゆっくり食事を味わうようになった。
 
 らく〜んさんは子供の頃から食べるのが遅かったらしく、いつも先生に早くたべなさい、と注意されて「は〜い」と云いながら、ゆっくり食べてたひとなんで、社会人になっても昼休みの時間なんか短すぎて困る・・っちゅうような感じでね、ま、それはそれでいいんじゃないかな・・・。
 
 
 チャーハンで、印象に残ってるお店は二軒。
 
 どっちもおいしかったんだけど、
 一軒目は、池袋の某ホテルの中華レストラン。
 これはもう、一緒に食べてた友人やらく〜んさんも感心したくらい、ばつぐんにおいしかった。二件目は、スイスのモントルーにある中華レストラン。ここは、レマン湖のほとりにある綺麗なおみせで、それほどむちゃくちゃ高いっちゅうわけではないのに、落ち着いていて、池袋の味に匹敵する味だった。台湾や香港でもチャーハンはたべたけど、結局、この二軒が印象的。
 
 でも、スイスのチャーハンの味が忘れられずに、数年後に行ってみたら、お店は同じなのにぜんぜん味が違って、残念だった・・・。ほんと、チャーハンって、作る人も、そのときの勢いで作るもんだから、精神状態とかで、同じ人でも違う味になっちゃうね・・・。
 
 そんなん、チャーハンに限らず、歌手、落語家、漫才、舞台パフォーマンス、みんな同じで、舞台は「生き物」なんでね、
 
 これって、瞑想も同じで、
 毎日、同じようにやっても、うまくいくときもあれば、
 ぜんぜんだめなときもあって、
 だから、自分はだめだ・・・と思ってあきらめる人は脱落するし、
 今日はだめ・・・でも、ま、こんな日もある・・と割り切るひとは、
 継続することで、途切れさせないことで、前進するんです。
 
 レシピ通り、理屈通りにいかない点で、
 チャーハンも瞑想も、似たような、同じようなもんなんです。
 新年なんで、特別サービスで、そこ・・・わかってほしい。   ばいばい。
 
 
 
 
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