エルサレムの旧市街
歴史のある街って、
旧市街と新市街・・・みたいな表現があるけど、
ま、東京だって、日本橋のまわりが旧市街、山手線の西側が新市街みたいな感じがちょびっとあるし、京都も御所のまわりが旧市街で、京都駅のまわりは新市街みたいな感じが(?)、なんとな〜くあるみたいな・・・。
新約聖書の世界であるエルサレムは、
これはもう、はっきりくっきり、旧市街と新市街がわかれてましてな、
む〜〜〜んんん・・・・
おらは、一番最初に行ったときは、エルサレムに新市街があることに気づかなかったという、たいへんお粗末な・・・
優しい人に表現してもらうと「いや・・旧市街は魅力ありますもんね・・・」
厳しい人なら「・・・そんなん、ありえないって・・・」 というような、
でもですねええええ・・
あそこ、むずかしいんだって!!
ガイドブックみても、たいてい旧市街の説明ばっかでさ、
だから、おらは、旧市街の城壁を眺めるホテルに泊まって、
毎朝、気合いを入れて旧市街の城門をくぐり抜けて旧市街の探検をしてました。
旧市街は、キリスト先生の時代から城壁に囲まれていた処で、
その旧市街のなかにモーゼの「十戒」の石版を祀った神殿があって、
その神殿も城壁で囲まれていて、
キリスト先生も、その神殿に参拝に行っておられたわけで、
そのことは新約聖書に書かれていて、
キリスト先生が、磔(はりつけ)の刑をうけたのも城壁の内側の旧市街ということになっているから、
だから、おらとしては、毎日、あっちこっち城壁の内側の旧市街を、これでもかっていうくらいの気合いを入れて、みてまわったのであった。
城壁の内側の旧市街の大きさって、
ちゃんと測ったこともないし、調べる気もないけど、
けっこうでっかくて、一日中歩いても、例えば西側上半分とか、神殿のまわりだけとか、城内のあっちこっちをみるだけで精一杯という感じだったなあ。
だから、城壁を眺める同じホテルに一週間いたんだけど、
毎日、旧市街に入って散歩するのが精一杯で、
日本に向かって帰る日にホテルからバスに乗ったら、賑やかな商店が集まってる新市街の風景のなかを通ったので・・・・あれええ・・こんな場所もあったのか・・・と、あらためて、自分が、ごく限られた場所しかみてなかったことに気づいたのでありました・・。
それにね、もちょっと云っとくとさ・・・
城内を一歩でて、外側に行くとね、ちょっと、怖い・・・。
そりゃさ、一週間もいれば、城外に出ることもあるヨ。
キリスト先生が昇天したという有名な「オリーブ山」も城外にあるし、
キリスト先生が逮捕されたという「ゲッセマネ」も城外にあるし、
ゴルゴダの丘はホントはコッチなんだという「世界的規模の都市伝説」になってる「薔薇の園」も城外にあるし、
そんなこんなで、城外に出ることはちょくちょくはあったけど、
たいてい、ま、怖い・・・・。
いや、あの、怖い怖い・・って云ってると、誤解をまねくけど、
旧市街の城内は、いたって安全で、明るくて、楽しいんだす。
城内は世界遺産で、欧米人にとっては「あこがれの観光地」なんで、
カフェもたくさんあるし、レストラン、ビアショップ、ユダヤ系/アラブ系の土産物店さん、陽気なベーグル店なんかもいっぱいあって、みてるだけで楽しく時間が過ぎるんだす。
でも、どうなんだろ・・・
ユダヤの人って「お金儲け」のイメージが強いひともいると思うけど、
芸術家もいっぱいいてさ、エルサレムには、そういうテイストも感じるんだす。
ユダヤ系の有名な芸術家って、例えばチャップリン、ガーシュウィン、シャガール、サイモン&ガーファンクル、ホロヴィッツ、スピルバーグ・・・きりがないものね・・。城壁を一歩でれば、ロックフェラーさんが寄贈した古代史博物館みたいなのもあって、なんというか、ニューヨークを歩いてるときに感じる街のテイストが・・・あるような・・・。
で、ですね、
旧市街は、でもユダヤ人地区ばっかじゃないんです。
城内は、大ざっぱに四つの地区に分かれていて、
@ クリスチャン地区(西側上半分)
A アルメニア地区(西側下半分)
B ユダヤ地区(東側下半分)
C アラブ地区(東側上半分)
・・・ちゃんと調べてないから、こういう表現でいいのかわるいのか、保証できませんけど、だいたいこんな感じで。
どのエリアも独特の雰囲気があって、本当に楽しいの、
あのね、
この旧市街に住んでるひとたちって、長く長く、それこそ2000年くらいみんなで仲良く生活してきたんデス。
アラブの人もユダヤのひとも、みんな仲良くさ。
だから、現在は「・・・なんで問題が起きるかわからない・・」
っちゅうような感じなんだなあ・・と、商店街のおっちゃんやおばちゃんとしゃべってると、そんな感じがしたけど、おらは、ほんと、まるっきりのばかなので、難しいことは、わからないのだす。
あ、そうそう、この一回目のエルサレムで一番お世話になったのは、
アラブ地区にあった小さな雑貨屋さんのおばちゃん。
いつも店に入ってゆくと上目遣いにギロっとコッチをみるんだけど、
おらは、夕方、ホテルに戻る前に毎日ここでビールとスナックを買ったので、
だんだん愛想がよくなって、おらが行くと機嫌がよくなってくれた。
・・・おばちゃんはアラブのひとだけど(←ま、太ってます)、日常生活ってのはどこの世界のひともみんなおんなじで、ちょっとしたことで、あはは・・と笑ったり、たくさん買えば喜んでくれて、北海道の室蘭で小さな雑貨店をやってたおらの親戚のおばちゃんとおんなじ「雑貨屋のおばちゃん」の笑顔が、異国のこころぼそい旅先で、とっても有り難かった・・。 さよなら。
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