ばいきんぐ
 
 
 
 食べ放題、
 
 バイキング・・・・
 
 っての、たまに行くけど、
 
 おらは、はら八分目で終了しておくことにしてる。
 
 
 岩手のわんこそばも、
 
 みんながむきになって頑張ってるところ、
 
 おらは、もっと食えるけど八分目でやめた。
 
 
 にがい思い出があっての・・・
 
 それは・・・炭酸飲料水のキャンペーンだった。
 
 ピンチケ(?)であったおらたち中学校の同級生12名は、
 
 「お、**円で飲み放題・・・行ってみっか・・」と、
 
 学校の近所にあった飲み放題のキャンペーン会場に出向いた。
 
 
 けっこう広い会場だったけど、夕方なもんで、
 あんまり人はいなくって、
 おらたちがわーわー騒ぎながら炭酸飲料を飲む・・・なんぼでも・・・
 っちゅうような、
 美人さんのキャンペーンガールも、なんせ中学生男子が相手なんで、
 ニコニコしながらいっくらでも親切に注いでくれて・・・
 
 で、結果は、
 おらが一位で28杯、二位がS君27杯、三位が・・・
 てっんで、わーわー騒ぎながら会場を出て、歩き始めた瞬間、
 S君が、街路樹の根元にわわわわえわ〜〜っと吐いた。
 そんで、それをみたおらも、びゅぴゅ〜〜〜んと、吐いた。
 全員が、わわわ〜っと、吐いた。
 
 出る出る、いくらでも出る。
 そして、どがががが〜っとおそってくる、ものすごい頭痛。
 
 その日以来、おらたち12名は、
 決して「過ぎてはあかん」と、
 互いに強い絆で結ばれたのであるよ。
 
 
 居酒屋さんでやってる「飲み放題」ね、
 あれ、もう論外。
 おらは、好きなお酒を、すこしだけ(←たまに過ぎるけど)。
 だからさ「飲み放題にしといたから」なんて親切そうに云われると、もんのすごく、困る。もう、「放題」が苦手。
 
 
 でも「豪の者」をみて、心底、感心したことがあるだ。
 それは、ある日の昼食、イタリアン・バイキング。
 
 ホテルのレストランで、そこは、
 天井が高くって、空間が広々して、
 テーブルの間隔もひろくって、
 まことに落ち着く雰囲気のところ。
 工夫された料理もうまい。
 
 で、らく〜んさんが、
 「さっき、ひと皿にクロワッサン三段重ねにしてたひといた」って云うんで、「みんなで分けて食べんじゃないの・・・」とか云ってると、
 
らく「あのひと。・・うわ〜っケーキ10個以上もってきた」
おら「・・・バイキングはじめてなんじゃない?」
らく「あ、また(料理を)取りに行った」
 
 と、見てると、その若い女性、
 いろんな種類の料理を何皿もがっつりもってきて、
 自分のテーブルに丁寧に並べていったのです。
 
 見た目、すっとして、スタイル抜群で、
 顔立ちも綺麗で、
 不思議に思ってると、
 5〜6人前、なんなら10人前くらいの料理、パン、ケーキ、
 静かに、至ってお上品な御様子で、
 淡々と・・・お食べに・・
 
 そして、あれれ・・・と思ってるウチに食べ尽くした彼女は、
 静かにご自身の席を立ち、
 ふたたび、各種の料理とパンとケーキを、
 5〜6人前、なんなら10人前ほど、もって来られて、
 静かに、お上品に、お食べになったのです。
 
 
 ここに至って、これは異常である・・・と思ったとき、
らく「・・・大食い選手権の**さんだ・・・」
おら「・・え・・っと、・・・ああ・・ほんまぁや!!」
 
 
 おどろいたのなんのって、静かに、お上品に、
 そして食べるスピードはゆっくりにみえて、
 がっついた柔道部の、がるる系の男子学生よりも早く、
 そして、お料理をとるため、静かに何度も席をたたれる。
 
 たたずまいが、まことにもって、お上品。
 
 ただもう、ひたすら感心しました。
 人間って、こんなに食べれるのか・・・・
 食べる姿が美しいのです。
 
 でも、このひと、出禁(できん)にならないのかな・・?
 
 な〜んて思ってたら、
 そのあと何回かお店で遭遇することがあって、
 なんとその女性、お店のスタッフさんと談笑していた。
 出入り禁止にはなってないようで、
 お店もすごいわ! と感心しただよ。 おそまつ。
 
 
 
 
 
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