いちゃもん
 
 
 
 
 
 いちゃもん。
 
 という言葉があります。
 不思議な言葉だけど・・・
 
 
 
 困ったことに、
 いっやもんをつけるひとは、自分が正しいと思ってるし、
 いちゃもんをつけられたひとは、「・・・へっ?」
 っという具合になる。
 日常生活で誰もが経験することです。
 
 
 
 日本の歴史で(たぶん)一番有名ないちゃもんは、
 京都の方広寺にある「国家安康」の梵鐘(写真1) ←クリック。
 
 お寺の鐘に刻まれた文章の中に
 「国家安康(こっかあんこう)」というフレーズがあって(写真2) ←クリック、
 
 それが、徳川家康の名前を分断している、
 「家康」→「家安康」、
 けしからん!!
 
 こういうことで、
 徳川勢力が豊臣を攻める大阪冬の陣が始まった・・
 っちゅうことになってますけど、
 
 事件の真相は、ま、わかりません。
 梵鐘に刻む文字を起草したひとが意図的だった可能性もあるし、
 歴史って、わかんないです。
 
 
 
 世界的な「いちゃもん」として、
 おら的には、これだ・・・と思うのがあるン。
 
 
 この写真3( ←クリック)ですけどね、
 観光客が、なんかをのぞき込んでます。
 
 ここはイスラエルのベセスダの池。
 
 英語の聖書ではBethesdaですが、
 日本の聖書では「ベトダサ」と表記されてます。
 なぜ、どうして(・・??)
 難しいことはわかんないので・・・
 
 英語版の表記Bethesdaに従って、
 ベセスダと表記しますけど・・
 
 で、
 ベセスダの池(ベセスダ・プール)は、
 イスラエルの城壁内の水を確保するための人工の貯水池で、
 のぞきこんでみた感じは、こんなの(写真4 )←クリック。
 
 
 キリスト先生の時代、
 この池には、病人とか、いろんなひとが集まってきてた.。
 
で、
 キリスト先生は、
 病人を治癒された(ヨハネ福音書第5章冒頭部分)。
 
 そこまでは、ヨカッタ。
 
 
 問題は、この日が「安息日」だったこと(←大問題)。
 
 
 「安息日」は、現代のイスラエルでも絶対の戒律で、
 テレビのスイッチをオンしたり、
 テレビのスイッチを切り替えるのもためらう・・(らしい)。
 
 
 能動的な行為をしてはならない神聖日です。
 
 
 キリスト先生は、その戒律を破った。
 
 ここから、反キリスト勢力の、一気の怒濤の攻めで、
 キリスト先生は「戒律を破った悪いヤツ」になり(←はしょってます)、
 
 最終的に、ゴルゴダの丘で処刑されます。
 
 キリスト先生の人生を、俯瞰(ふかん)してみた場合、
 ヨハネ福音書第5章の冒頭部分、
 つまり、ベセスダの池のエピソードって重要だな・・と思う。
 戒律破りはこれだけじゃないですけどね・・・。
 
 
 イスラエルにおいては、
 安息日は絶対ですからね。
 
 
 おら、
 最初にイスラエルに行ったとき、
 ある日、ホテルのエレベータがこわれた(・・と思った)。
 
 ぜんぶ、でたらめに動くんです。
 4台のエレベータがあったけど
 5階→7階→2階みたいにデタラメに動くやつ、
 1階→2階→3階・・・と順番で動くヤツ、
 そんで、適当に停まった階で扉が開きます。
 
 エレベータのボタンを押してもデスね、
 まったく反応しない。
 7階に泊まっていて1階に降りたいときも、
 だま〜って乗っていて、
 いつか1階に停まって扉が開くだろう・・・
 
 そんな感じで我慢するしかないのです・・・
 
 これが、
 旧約聖書の時代から現代まで続く、
 「安息日(シャバット)」です。
 
 絶対です。
 
 なぜエレベータがでたらめに動くのか・・・
 その理由は、
 エレベータのボタンを押してはならないからです。
 
 ボタンを押す → 行為した → 安息日を破った
 
 
 こういうことなんですね。
 
 
 おらはアホなので、
 イスラエルの安息日ルールを知らなかった。
 ホテルの宿泊客のアメリカ人旅行者に、
 
おら 「このエレベータこわれてる?」と云ったら、
アメリカ人 「シャバットだからしょうがないヨ」と云われて、
 
 はは〜ん・・・・
 と納得した次第です。
 
 
 あのエレベータのランダムな動き・・・
 普通の日本人ならパニックになる。
 
 シャバットは、
 旧約聖書の冒頭で、
 「七日目に神がお休みになった」
 というところに由来してるらしいけど、
 
 キリスト先生は、それを無視して「行為」したので、
 厳格な「聖書信奉者(ユダヤ人)」から怒られたのダス。
 
 キリスト先生の時代には「新約聖書」はありません。
 あたりまえですよ。
 新約聖書はキリスト先生のお話です。
 
 だから、
 キリスト先生も聖書=旧約聖書でお勉強をして、
 普通のユダヤ人とおなじように聖書=旧約聖書を習得なさっていた。
 
 でも、
 そこからキリスト先生は、
 新しい時代を切り開いていかれたわけだけど、
 それを認めないひともいて、
 なんだか、
 いまだに難しい・・・・
 
 
 おらの個人的見解ですけど、
 キリスト先生は、
 まことにもって、
 いちゃもんの犠牲者だったなぁ・・・と思うン。
 
 それを含めての「使命」だとすれば、
 みごと・・・としか、いいようがないです。  さいなら。
 
 ***********
 おまけ1
 
 ニューヨークのセントラルパークにも、
 ベセスダの噴水があります(写真5) ←クリック。
 ニューヨークの住人は、みなさん、普通にベセスダの噴水を知ってます。
 
 おまけ2
 
 あるひとがホテルでくつろいでたら、ドアがノックされて、
 「申し訳ないが、テレビのチャンネルを変えてくれないだろうか」と隣室の宿泊客のユダヤ人に頼まれた。
 「ドアをノックしたり、他人に『お願い』するのも『行為』だと思う・・・」と、そのお方は書かれていた。
 だから、なにがどうなのか、ホントわかりません。
 
 
 
 
すわみ亭の目次へ戻る
フロントページへ戻る