ど ん ま い
 
 
 
 
 
 こどものときって、
 意味わかんないけど、テキトーにしゃべったり、歌ったりする。
 
 おらは、子供の頃はほんとうに遊んでばっかりの、
 よーするに近所のバカで、
 聞きかじりの歌を適当に歌ったりしてただ・・・
 
 ほれ、
 
 クリスマスになると、
 「♪ 主は来ませり、主は来ませり、主は、主は、来ませり」
 なんていう賛美歌、
 ラジオとかテレビで流れてたけんど、
 
 
 おらは、外国の知らない言葉だと想って、
 近所の広場で野球やりながら、
 「・・シュワ〜、シャワ〜、キマセリ・・・」みたいに歌ってた。
 
 ウルトラマンに関係してんのかな・・と真面目に想ってた。
 
 
 きりがないぞ、こんなの。
 「♪箱根の山は天下の険」 → 「♪箱根の山はテンカラテン」とか、
 
 ビートルズの「ミッシェル」は、サビがフランス語なんだけんど、
 「サンデー・モンキー・ビャンデー・モンデーソン」とか、
 
 怪しい呪文のように歌ってた(←しかも自信満々)。
 
 
 
 意味がわからないで使ってる言葉って、たくさんある。
 
 びっくりしたのが「どんまい」。
 
 
 野球やってるときとか、「どんまい」って普通に云うけど、
 そして、それでいいんだけんど・・・
 
 
 地下鉄に乗ってたら野球少年がドサ〜っと乗ってきて、
 試合に負けたのか泣いてる子がいたン・・・
 
 すると、イギリス系の白人少年が「don't mind」と仲間をなぐさめた、
 
 「don't mind」→「ドン・マインド」→「どんまい!」
 おおおおおお〜・・・・
 そのとき、おらは、イギリスぼんずの手を握りしめて感謝したかった。
 
 そうか「どんまい」は「don't mind」だったのか・・・・!!!
 知ってるひとにとってはあったりまえだろうけど、
 普通に「どんまい」「どんまい」云ってると、
 慣れとか習慣で、
 それがどんな意味なのか判らんまま使ってるもの・・・
 
 
 だから中学2年生のころ、
 ふだん使っている言葉の意味を根本から知ろう・・なんて企画を、
 アホなクラスメートとやり始めた。
 
 お題はなんでもいいわけで、
 例えば、「煙突」。
 
おら 「えんとつの『とつ』ってのへんだよな。意味わかんないよ」
友 「煙を出す長い筒だから、『えんつつ』だったら、な、わかるよ」
おら 「なんで『とつ』なんだべ」
友 「『えんつつ』がなまって『えんとつ』になったんじゃない」
おら 「あ、な、それはある」
友 「訛ったり聞き間違ったら『えんつつ』→『えんとつ』一直線だあな」
おら 「でも正解はちがうんだぜ」
友 「・・・ん」
おら 「あれはな・・最初にソレをみたエライ人が、『これは便利でいいもんだから、みんな、うぇんとつくれよ!って云ったからだ」
友 「あ、それいい!」
 
 みたいな、言葉あそび(しゃれ遊び)やってた。
 どうでもいいような、くっだらないことで休み時間に盛り上がる。
 
 
 子供のうちは、
 友人や仲間との言葉のコミュニケーションを通して、
 ばかみたいに笑うのがいいと想うな。
 けんかしたり、仲直りしたり、傷ついたり、慰めたり、
 
 
 お互いに言葉の意味がわからないうちは、
 自分が思ってる意味と、
 相手が感じる意味が違っていて、
 誤解したりケンカになったりするけど、
 衝突を完全に避けて通ろうとすると、
 コミュ障(コミュニケーション障害)になっちゃう。
 
 ま、
 ・・・ね、
 
 対人関係ができないコミュ障も、
 目に見えないお方は見放さないから大丈夫だよ。
 すこしずつ原理や仕組みがわかれば、
 誰とでも気楽にしゃべれるようになります。
 
 まちがった言葉で恥をかいたとか、
 ひとに誤解されて苦しんだとか、
 
 そんなん、どうでもいいのです、
 もっと、その経験を笑って、自分に自信をもって欲しいな。
 
 どんまい!!       ばいばい。
 
 
 
 
 
すわみ亭の目次へ戻る
フロントページへ戻る