ながたにがわさん
 
 
 
 
 
 ネット動画をぼさ〜っと見ていたら、
 
 お笑い芸人「シソンヌ」の長谷川さんを、
 わざと名前が読めないテイをした指原さん(HKT48劇場支配人)が「ながたにがわさんで〜す」と呼び入れるシーンがありました。
 
 それは、単純に、テレビ的な笑いを起こすためのイージーなボケだったんですけど・・・
 
 それを見ていて、
 おら的には・・・
 
 あら・・・?
 という具合に想うところがあっただよ。
 
 
 それはですね、
 
 長谷川 → はせがわ
 
 っていうのは、大人であれば普通の常識で、
 だれでも読める名字ですけどね、
 
 
 でも、よく考えてみれば、
 どうして「長谷川」=「はせがわ」なのか・・・
 という、根本的な疑問があったので、
 
 
 「長谷川」=「ながたにがわ」
 と呼ぶほうが、なんかスッキリするよなあ
 ・・・という気持ちが起きたン。
 
 
 みなさんも、子供のころからの同級生とか、知り合いに、
 たいてい「長谷川さん」って名字の人がいたと想うけど、
 
 あれ、どうして「長谷」=「はせ」
 なんだろうね・・・・?
 
 
 ということで、
 今年のお正月は、だらだらしてる時間があったから、
 昔から気になってることをチョット調べてみた・・・
 
 
 するとですね、
 「長谷」っていうのは、
 奈良県の初瀬という地区が由来・・ということがわかったン。
 
 初瀬という地区は、山の中の渓谷地区で、
 いわば「長い谷」があるというのです・・・
 
 
 あれ・・・?
 
 と思い当たることがあって、
 
 仕事場の書棚をひっくり返して、
 一枚の写真をみつけた。
 
 個人的には、お正月の一大仕事でした・・・
 
 
 みつけた写真が、
 これです(写真1)(←クリック)。
 
 
 これぞ、奈良県の初瀬(はつせ)。
 流れている川は、もちろん「初瀬川!」。
 
 万葉集の時代に、
 「初瀬」を「長い谷」→「ながたに」と言い換える歌の読み方があったらしく、
 
 それは、ま、現代で云えばシャレ(あそび心)ですけどもね、
 万葉の時代だって、シャレ(言葉あそび)は同じような具合で・・・
 
 
 「初瀬」=「ながたに」
 「ながたに」=「長谷」=「はつせ」→「はせ」と普遍化して、
 
 長谷川=はせがわ
 と、なった(・・らしい)。
 
 写真1の上の方にお寺がみえると想うけど、
 それが、奈良の長谷寺です(・・のハズ)。
 
 
 長谷寺って、鎌倉とか全国にあるけど、
 この奈良の長谷寺が一番の古刹です。
 創建は8世紀前半というから、
 日本のお寺でも、かなりの古参。
 
 
 この長谷寺・・・
 でも、おら的には、訪れるのは、あんまり気乗りしなかった・・・
 
 あまりにも有名で、
 むかしからコマーシャルでもガンガン使われてるイメージで、
 
 あえて、避けてた時代があっただよ・・・
 ところが、
 どういうわけか、らく〜んさんが、長谷寺の登廊(屋根付き上り階段)がビジュアル的にものすごく好きで・・・
 「奈良に行くなら見てきて欲しい」と云われて、
 
 ハイハイ・・・と、
 気乗りしないまま行ったんだけど、
 そりゃあ、実際に行ってみれば、たしかに素晴らしい寺院で・・
 
 
 む〜ん・・・
 登廊(屋根付き上り階段)(写真2)(写真2+)(←クリック)は全国にいくつかあるし、
 これといった独自のインパクトはないんだけど、
 
 
 万葉時代から存在する古刹の重みというのか・・
 お寺であるのに「鳥居」がちゃんとあるという(写真3)(←クリック)、
 古い時代の日本人の宗教感を残してるというのか・・・
 あいまいさ・・・というのか・・・
 
 全国の長谷川さんの起源のお寺というのか・・・
 
 
 なんやかや・・・
 
 
 はっきりと割り切ることのできない、古代の日本の深い味わいを、
 じわ〜っと感じさせてくれる、
 懐(ふところ)の深い聖地でした。
 
 
 それにしても、
 初瀬川の写真(写真1)があったのは驚きでしたヨ。 さようなら。
 
 
 
 
 
すわみ亭の目次へ戻る
フロントページへ戻る