上もなく下もなく右もなく左もなく
 
 
 
 
 あややや・・・
 パリで大規模なテロ事件が発生したようで・・・
 ・・・む〜ん、
 なんかね、あれこれ、ムズカシので、
 
 今日は、宇宙の話題でもやろうかの・・・・
 地上世界のハナシは、むずかしいですからね。
 
 
  はい・・・
 
 ・・・・ね、
 
 
 おらは、ススだらけになってボイラー清掃とかやってたけんど、
 
 その後、
 おかげさまで世間様に認められまして、
 高度な事務職に就職することができたのです。
 
 そんで・・
 先輩からいろいろ教わって、
 あるときから、宇宙開発の部門を任せてもらった時期があるん。
 
 
 で、
 あるとき、集中的に宇宙ステーションの仕事をやることがあって、
 このときは、最高に面白かったのでした。
 
 
 あのですね・・・
 ゲームのバーチャルリアリティじゃないですよ。
 本当の宇宙空間のお仕事(ミッション)のサポート。
 
 このときは、まず、いろんな専門的な説明を受けて、
 朝から晩まで、無重力環境のイメージを徹底させたのです。
 
 
 そうするとですね・・・
 地上世界と、宇宙ステーションは、ぜんぜん違うことがわかってくる。
 すこしずつ・・・
 
 
 部屋の作りからして違いますよ。
 
 地上だと、床と、天井があって、
 本棚とかタンスは、壁に配置しますでしょ?
 天井には、普通、照明ランプがあるくらいですわねえ・・・
 
 ところがです、
 地球周回軌道を飛行する宇宙ステーションの、
 いわば無重力の室内環境では、
 床とか天井とかの概念が消え失せます。
 
 重力が働かないのですから、
 どっちが上とか、どっちが下とか、関係がなくなる。
 
 当然、右とか左とか「横の壁」という概念も消える・・・
 
 すると、
 どの壁にでも、自由に機器類を配置できるわけです。
 
 生活感をもってわかりやすく云えば、
 クツ箱や本棚を天井に配置してもOK。
 落ちてこないからね・・・
 ベッドを天井に配置してもいいわけです。
 壁の4面が自由に使えるわけで・・・・
 
 
  わかるかしら?
 
 
 おら、これをイメージするのに一週間ほどかかった。
 そのときは、
 宇宙系のSF映画、ドキュメンタリー映像、いっぱいみました。
 記録文書なども、一生懸命によみましたヨ。
 
 
 先輩諸氏からも、いろいろアドバイスももらいました。
 ぜんぶが、おどろきの連続でしたけど、
 
 
 一番印象に残ってるのは、
 温度差の話です・・・・
 
 
 地球の周回軌道を回る宇宙施設は、
 秒速約7.9km、
 時速28、000km
 で動いています。
 これが第一宇宙速度。
 
 
 
 この速度って、むちゃくちゃ速いですヨ・・
 ピストルの弾丸の速度は、秒速0.5kmくらいかな・・
 ライフル銃の弾丸は、秒速0.8〜1.0kmくらい・・??
 普通のジェット戦闘機で、MAX、秒速0.8kmくらいかな・・
 
 
 年配の男性諸氏なら知ってる少年ジェッターの「流星号」。
 あれ、最高速度マッハ15ですけど、
 流星号は、秒速換算で約5.5km/sです。
 
 
 流星号はすごいよねえ〜。
 東京 → ニューヨークの11、000Kmを
 およそ2000秒(33分)で飛ぶのだよ。
 
 
 でも、第一宇宙速度だと、
 東京 → ニューヨークの11、000Kmを、
 1375秒=約23分・・・速いな・・・
 
 
 むむむ・・・
 でも・・こんな数値計算どうでもよくって、
 
 
 宇宙ステーションとかの高速飛翔施設は、
 飛行高度や軌道による違いはあるけど、
 約90分で地球を一周するんです。
 
 
 そのとき、
 太陽に当たるエリアに行くとむちゃくちゃ高温(ex200℃??)、
 太陽の陰に入るとむちゃくちゃ低温(ex−120℃??)になる。
 この、温度差を30〜45分おきに繰り返すシンドさ・・・
 
 電子レンジでチーンしたあと、
 冷凍庫でめちゃくちゃな急速冷凍、
 再びチーン、再びめちゃくちゃな急速冷凍・・・
 宇宙施設は、
 これを延々と繰り返す、エンドレス地獄の環境なんです。
 そりゃ、シンドいでっせ・・・・・
 
 
 打ち上げ、周回(ミッション遂行)、帰還・・・
 
 その各ステップに、ものすごい難しい課題があって、
 関係者は、みんな、はらはらドキドキです。
 
 
 ディテールの話になれば、
 もっともっと面白いことあるけど、
 秘密保持の点から、口外できないこともいっぱいいっぱい。
 
 オラ的に、
 宇宙空間をイメージしているとき、
 瞑想の、
 「前後左右が消える」感じ、
 「重力が消える」感じ、
 
 あくまで「感じ」として、理解できたのは楽しかったです。
 
 
 第二宇宙速度、第三宇宙速度、ちゅうのもあって、
 これについては、
 瞑想の話題とも深く関係するので、
 いつかしゃべる機会があれば、うれしいな・・と思います。
 
 
 
すわみ亭の目次へ戻る
フロントページへ戻る