夢のような邸宅
 
 
 
 
 むかしみたテレビコマーシャルなんだけど、
 広大な海が見える、崖上の邸宅のガラス張りの部屋で、
 白い髭の有名な俳優(アメリカ人)が、
 ゆったりと、くつろいで、ウィスキーを飲んでる・・・
 きれいなBGMが流れている・・・
 
 ああ、いいな・・・
 っちゅうような映像の記憶がある。
 
 
 あれは、撮影場所なんてもちろんわかんないけど、
 良い風景だな・・・と思ったので、
 それ以来、しばらくのあいだ、
 部屋からドバ〜ンっと海が見える崖上の邸宅に憧れた。
 
 
 アメリカならいざ知らず、
 でも、そういう建物って、日本ではあんまりみかけないよね。
 神奈川県の真鶴も崖上(海岸段丘)なんだけど、
 そして、まことにもって理想的な風景なんだけど、
 これだ!! という邸宅はみつからなかったのよ・・・
 
 
 でもさ、
 やっぱりすごいひとはすごい・・・と思ったのはデスね、
 
 
 北海道の小樽〜札幌を結ぶ海岸列車の沿線は、
 ものすごい海岸段丘なんだけど、
 その崖上には、
 あ、やっぱりね・・・・ちゅう感じで、
 
 日本で屈指の知名度を誇る、
 超リッチな方々の別荘がいくつかあるのね・・・
 そのうちのいくつかはご自身でも雑誌等のインタビューに答える形で発言なさってるし、近隣住民がぺらぺらしゃべったり、知られてます。
 
 で、その場所を見に行った。
 有名人の屋敷を見に行ったんじゃなく、
 その崖上にある邸宅などを見に行ったんです。
 
 
 たしかに、見晴らしが良く、
 気分が高揚するような場所でしたけど、
 10分ほど歩いてると、あきてきた・・・・
 なぜなのかは、今でもわかりません。
 風景は、天候、季節、海の状態で、毎日違うだろうし、
 たしかにバツグンの風景なんだけど、
 やっぱり、たまに来てリラックスする別荘地なんだな・・・、そんな感じで・・・。
 
 
 それにですね、下世話なはなしになるけど、
 海辺の家って、塩害で補修がたいへんそうだし、
 完成直後の美しさは2〜3年しかキープできないだろうし、
 アッチ痛み、コッチ痛み、そこ補修、あっち補修・・・ってなったら、
 結局、面倒になるもんな・・・なんて、
 貧乏性の自分には向かない・・ことを納得したのでした。
 
 
 で、
 
 この写真(←クリック)はですね・・
 ヨガの瞑想を世界的に普及させたヨガナンダ先生の本拠地、
 SRF(Self Realization Fellowship)に向かうときの、
 登山前のヒトコマです。
 
 SRFの本部は、ロサンゼルスの郊外、
 ロサンゼルス・ドジャース球場の近くにある、
 マウント・ワシントンという山の上にあって、
 この写真の場所から、左側にみえる丘陵の坂道を40分ほど歩きます。
 写真に見えてる丘陵はひとつですが、
 その奥にも丘陵があり、えっちらおっちら登ってゆくわけですわ・・
 
 タクシーとかレンタカーを使えば10分くらいなんでしょうけど、
 おらもらく〜んさんも、歩くことはぜんぜん平気だし、
 むしろ、歩いてゆくほうが楽しいと思うたちなので、
 このときも、地道に歩いて丘陵を登っていきましたよ。
 
 
 で、ですね・・・
 今回のテーマ「夢の邸宅」なんですけど、
 この写真に写っている奥の方の住宅地に、
 たくさんの樹木に囲まれた平屋の一軒家がありまして、
 
 でも、塀の高さは50cmくらいで、
 高い塀があるビバリーヒルズの豪邸と違って、
 だれでも侵入できるような感じでね・・・
 
 
 そこの住人が、
 のんびりした音楽を流しながら、
 庭に出したイスに座って、リラックスして、ぼわん・・としてた。
 まわりの空気は、あくまでも、の・ど・か。
 
 空気は澄み渡って、本当に気持ちが良く、
 その住民の姿をみてるだけで、コッチまですがすがしい気分になった。
 
 ロサンゼルスの中心部は大都会だけど、
 バスで30分ほど走ると、
 こういう、のんびりした雰囲気の住宅街が広がっていて、
 まことにもって、うらやましかった。
 アメリカには、こういう「夢のような場所の家」がけっこうあるよ。
 
 この写真の場所から車で30分ほど走れば、
 ビバリーヒルズがあって、
 そこは有名人が住む、広大な敷地の住宅街だけど、
 貧乏性のおら的には、マウント・ワシントンの住宅街が好みにあう。
 
 
 いまでもときどき、
 この写真をとったときのことを、らく〜んさんとしゃべることがある。
 あの、のんびり感、
 ぼわわ〜っとした、ゆったり感、
 澄み切った空気のすがすがしさ、
 
 夢のようでした。
 
 
 
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