しっつれいしました
 
 
 
 おめさんたちもよ、
 
 ・・・あ、間違った、
 
    とか、
 
 こりゃ、まずかった・・・・
 
    なんてこと、あるべ?
 
 
 
 いつもいつもあることじゃないけんど、
 
 わすれたころに、そういうことが起きてまって、
 
 でも、そうなったら、しっつれいしました・・・・と、そう云うしかねえもんなあ。
 
 
 悪気がないのに、相手にしてみれば「・・・ほんとにモ〜!!」
 
 ちゅうような、そんなコト。
 
 
 これはの、当研究所の共同研究員、たぬき顔のラクーンさん(女性)のはなしですけど、
 
 このひと、真面目に生きてるけど、おもしろい出来事に遭遇する天才で、
 
 いや、本人がそうだってんでなくて、彼女のまわりに、おもしろいひとがいっぱいやってくるわけで・・・・・
 
 
 ま、今回は、ご当人のエピソードなんだけんどもね、
 
 
 彼女は、おらと同じ大学で法律を勉強してました。
 
 で、卒業論文を書くため、参考資料をあれこれ探してまして、神田の古書店街に出向いて、一軒一軒の書店を入念にチェックしていったのです。
 
 
 なんせ当人は真剣なんで、
 
 
 どの書店でも、店頭に法律関係の図書が置いてあるかどうかを確認して、
 
 店頭に法律系の本が並べられているときは、OKゴー! ということで、
 
 自分に関係する本があるかどうか、吟味しながら探してゆくんです。
 
 
 
 そんで、ある書店で、
 
 ビシっと、自分に関係のある系統の本が店頭に置いてあったので、
 
 よし、ここはゴー!! ってんで、
 
 本棚をチェックしながら、静かに店の奥へと移動していきましたところ、
 
 じょじょにですね、その〜〜〜、
 
 な〜んか、ですね、あの〜、
 
 ま、若い女性が表紙になってる系統の本が増えてきましてデスね、
 
 ・・・・・・ん・・・? と思って、まわりを見ると、
 
 立ち読みなさっている男性諸氏が、なんか落ち着かないご様子で、
 
 店の奥にいた店主の女性(おばちゃん)も、なんか、「あんた間違ってる!」という、そういう、表情でいらっしゃる・・と。
 
 
 さすがにですよ、彼女だって瞬時に事情は飲み込めまして、
 
 そろ〜っと、店内の男性諸氏の邪魔にならないように(←十分邪魔)、
 
 出来る限りの配慮を払って、静かに店をでた瞬間、
 
 どば〜〜〜〜〜っと、頭皮から汗が流れ落ちた・・・そうでございます。
 
 
 神田の古書店街には、そういう種類のお店もけっこうありました。
 
 店頭には、法律系、経済系、宗教系、難解文学系の本があるんですけど、
 
 店の奥には、男性諸氏が堅くなる(?)書籍があるんですわね、これが。
 
 
 さいきんは、どうなんでしょうね、
 
 貴重な文化だったと思うんですけど、・・・ね?
 
 だめかな・・・・?
 
 
 
 
 
 
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