聖者ヅラはしない
瞑想をしているひとのなかには、普通の人より自分が優れているとか、特別な霊性ポジションにいるとか、奇妙な優越感をもっている人がいます。
・・・かなりいます
おさまりかえった顔をして、わたしは違いますから・・・
どうです、この落ち着き?
すごいでしょ?
という態度をとるひと。
こういうのは、本当にみっともない。
本当の聖者は、聖者ヅラなんか絶対にしません。
自分を大きく見せる必要もないし、自分と他者がまったく同じであることを誰よりも深く知っているからです。
瞑想しようが、サマージに入ろうが、全宇宙の仕組みをぜんぶ理解しようが、人間は人間です。聖者は、気取ったり、雰囲気を醸し出したりというみっともないまねは絶対にしません。
本当の聖者が普通の人間と違うのは、瞑想サマージの中で感覚意識を脱して純粋霊に意識を投入できる点ですが、サマージから降りて感覚意識(日常意識)に戻れば、聖者も普通の人間です。喜怒哀楽の感情だって失いません。
世俗的な欲望がないので怒ることは少ないですが、理不尽なことに対しては普通のひとと同じように怒ることもあります。
ヨガナンダ先生だって聖者ヅラはしませんでしたし、ラーマクリシュナ先生だって普通に陽気に生活していました。
このテーマは際限なくネタがありますが、別の機会にゆずります。聖者ヅラをした聖者はいないのです。
みなさんは、どんなに霊的進歩に恵まれても、けっして悟りきった表情を作ってはいけません。それは、美しくありません。
瞑想中にうれしいことがあれば笑顔を作って喜んでも良いですけど、聖者気取りの風変わりな雰囲気や態度を人前で醸し出すのはやめましょう。本当にみっともないことです。
陽気に、おだやかに、他人に同情する気持ちをわすれないで健康に生活していきましょう。
困っている人に対して、まちがっても冷たい表情で「それはあなたのカルマですね」などと冷酷な言葉を口にする人間になってはいけません。
気取らず、飾らず、楽しく、ほがらかに日常の生活を送れば、いろいろなことがわかってくるでしょう。