回 答 例 12
問題 12
「聖者の身体は霊であるから清浄である」という考えがあります。これについてあなたの考えを述べなさい。
【回答例 12】
これも混同しやすいテーマです。
すこし説明します。
聖者は、サビカルパ・サマージからニルビカルパ・サマージに移行する訓練の過程で、身体を霊化する練習を積みます。
この練習をしなくても、ニルビカルパに入れば半自動的に身体は霊化されますので、聖者の身体は霊で出来ているというのは間違ってはいません。
自分の身体が霊で出来ていることを理解した聖者は、普通の日常意識にもどっても、神聖な意識を保持しています。
しかしそれは、聖者自身の個人的な認識の中においてそうであるというだけで、第三者から見れば聖者の体も普通の人間と同じ仕組みで出来ていることに変わりはありません。ここを混同しないでください。
暑ければ汗もかくし、走れば息切れもするわけで、普通の人と同じような生理現象を起こすのはあたりまえです。衣服も汚れます。
聖者の身体は霊なので衣服は汚れないと信じているひともいるようですが、残念です。
聖者は、自分の身体が霊であることを認識してますが、一方で、人間全員の身体が霊で出来ていることも理解しています。
実は、みんささんの身体も霊でできています。
だからといってあなたの衣服が汚れない、などということがありますか?
聖者であるスリユクテスワ先生の衣服は弟子が洗っていたし、ご自身でも洗っておられました。これは「自叙伝」の中に書かれています。
そりゃ、聖者だって衣服も肌もよごれますよ。
空気中の埃やゴミが付着するし、汗もかくからです。
だからインドでは聖者も沐浴します。
些細なことですが、素人は深刻な勘違いをするので注意しましょう。
そして、それが重大な過ちにつながりやすいので本当に自分のあたまでよく考えてください。